股関節の健康は「角度」で決まる? 股関節頚体角とは何か
2025年09月1日

股関節に痛みや違和感を感じたことはありませんか?その不調の影には、もしかすると大腿骨の「ある角度」が関係しているかもしれません。今回は、股関節の安定性を左右する非常に重要な指標、**「股関節頚体角」**について詳しく解説します。
股関節頚体角ってなに?
股関節頚体角とは、大腿骨の骨頭(股関節を形成する丸い部分)と、大腿骨の長い部分(骨幹部)がなす角度のことです。

この角度は、人間が二足歩行をする上で、体重を効率よく分散し、股関節を安定させるために非常に重要です。
- 正常な角度: 一般的に120度~135度が正常とされています。この範囲の角度が、股関節がもっともスムーズに機能する理想的な状態です。
角度がズレるとどうなるの? 2つのタイプ
この角度が正常範囲から外れると、股関節に大きな負担がかかり、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。
1. 内反股 (Coxa Vara)
角度が120度より小さい状態。 大腿骨の骨頭が内側に傾きすぎているため、股関節にかかる力が不均一になります。
- 影響: 股関節が不安定になりやすく、特に骨頭の根元に大きな力が集中するため、疲労骨折のリスクが高まります。また、筋肉の力がうまく伝わらず、歩くときに足を引きずるような「トレンデレンブルグ歩行」という特徴的な歩き方になることがあります。
2. 外反股 (Coxa Valga)
角度が135度より大きい状態。 大腿骨の骨頭が外側に開きすぎているため、股関節の安定性が低下します。
- 影響: 股関節が脱臼しやすくなります。先天性の股関節脱臼がある場合によく見られるタイプです。関節の接触面が小さくなるため、軟骨がすり減りやすく、将来的に変形性股関節症の原因となる可能性もあります。
頚体角はなぜ変化する?
頚体角は、生まれた直後は角度が大きく(外反股の状態)、成長とともに徐々に正常な角度に近づいていきます。しかし、遺伝的な要因や、以下のような病気によっても変化することがあります。
- 先天性股関節脱臼: 股関節が正常に形成されないことで、外反股の状態になることが多いです。
- 大腿骨頭すべり症: 思春期に骨頭がずれてしまい、内反股になることがあります。
- 大腿骨頚部骨折: 外傷によって角度が変化することがあります。
自分の頚体角を知るには?
自分の頚体角が正常かどうかは、整形外科でのX線(レントゲン)撮影によって正確に測定できます。
もし、股関節の痛み、歩き方の違和感、家族に股関節の病気があるなどの心配な点があれば、一度専門医に相談してみることをおすすめします。早期に自分の状態を知ることで、適切な対策を講じ、将来のトラブルを予防することにつながります。
股関節の健康は、日々の生活の質に直結します。この「角度」を意識することで、より健やかな毎日を送るヒントになれば幸いです。
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