脊柱管狭窄症の初期症状と見逃しやすいサイン:早期発見で悪化を防ぐ
2025年07月5日

「最近、足が痺れる」「長く歩くと腰が痛くなるけど、少し休むと治るから大丈夫だろう」
もし、あなたがそう思っているなら、それは脊柱管狭窄症の初期症状かもしれません。脊柱管狭窄症は、背骨の中を通る神経の通り道(脊柱管)が狭くなることで、神経が圧迫され、様々な症状を引き起こす病気です。
多くの人が「年のせい」「疲れだろう」と見過ごしがちな初期サインですが、早期に発見し、適切な対策を始めることが、症状の悪化を防ぎ、快適な日常生活を送るための鍵となります。
見過ごされやすい脊柱管狭窄症の初期症状
脊柱管狭窄症の症状は、ゆっくりと進行することが多いため、ご自身で気づきにくいケースが少なくありません。特に以下のようなサインには注意が必要です。
- お尻や太もものしびれ・痛み 腰ではなく、お尻や太ももの後ろ側、ふくらはぎなどにしびれや痛みを感じることがあります。これは、腰から足へと伸びる神経が圧迫されているサインです。
- 間欠性跛行(かんけつせいはこう) これが脊柱管狭窄症の最も特徴的な症状の一つです。 「しばらく歩くと足が痛くなったり、しびれたりして歩けなくなるが、少し前かがみになって休むとまた歩けるようになる」という症状を指します。休憩すれば症状が和らぐため、「一時的なもの」と見過ごされがちです。
- 足の裏の感覚の違和感 足の裏に砂利が挟まっているような感覚や、正座をした後のようなジンジンとしたしびれを感じることがあります。
- 足に力が入らない・脱力感 階段を上るのがつらい、つま先が上がりにくいなど、足に力が入りにくくなることがあります。特に片足に症状が出ることが多いです。
- 前かがみになると楽になる 買い物カートを押している時や、自転車に乗っている時など、少し前かがみの姿勢になると腰や足の痛みが和らぐ傾向があります。これは、前かがみになることで脊柱管が広がり、神経への圧迫が一時的に軽減されるためです。
なぜ初期症状を見逃してはいけないのか?
脊柱管狭窄症は、放置すると症状が進行し、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。
- 痛みの悪化: 症状が進むと、安静時にも痛みが続くようになることがあります。
- 歩行困難: 間欠性跛行の距離が短くなり、最終的にはほとんど歩けなくなることもあります。
- 排泄機能の障害: 重症化すると、排尿や排便に障害が出ることがあります(膀胱直腸障害)。これは緊急性の高い症状です。
早期に適切なケアを始めることで、これらの症状の悪化を防ぎ、多くの場合、手術を回避できる可能性があります。
どんな症状があれば専門家へ相談すべき?
もし、上記の初期症状に心当たりがある場合や、「もしかして?」と感じたら、迷わず専門家へ相談することをおすすめします。特に以下の症状がある場合は、早めの受診を検討しましょう。
- 歩ける距離が以前より短くなったと感じる
- 足のしびれや痛みが頻繁に起こるようになった
- 休んでも症状がすぐに良くならない
- 足の力が入りにくくなってきた
- 排尿・排便に異常を感じる(膀胱直腸障害の可能性があり、すぐに医療機関へ)
当院では、脊柱管狭窄症の症状でお悩みの方のために、丁寧なカウンセリングと専門的な検査を行い、お一人おひとりに合わせた施術プランをご提案しています。
「これは年のせい」と諦める前に、まずは一度、あなたの体の状態をチェックしてみませんか? 早期の対応が、明るい未来への一歩となります。